2024年6月に突然酒さの診断がくだり、ニキビ治療と同時並行で酒さ治療がスタート。
紆余曲折を経て、赤みとニキビが改善された現在までの記録です。
6月末|酒さと診断される
酒さと診断される前までの肌管理は下記の通り。
内服:なし
外用:アダパレン、ゼビアックスローション
スキンケア:市販のスキンケア(ノンコメorオイルフリー)
皮膚科でのニキビ治療をはじめてから早3年。ここ数年は3カ月に1回のペースで通っているものの、診察で「とりあえず続けましょう」という定型文を告げられて、アダパレンをもらうだけのルーティンになっていました。
いわゆる維持療法としてアダパレンをぬり続けているものの、ニキビがゼロになるわけではなく、“ぬらないよりかはマシ”状態。以前、エピデュオを試したときに、拷問レベルの激痛と発火してるのか?と感じるくらいの赤みがトラウマになり、アダパレンを続けるしかなかったのです。
いつものように診察室に入ると、これまでの女性医師ではなく、初めましての男性医師が担当に。拡大鏡を使った目視と触診でいつもより丁寧な診察だったものの、同じ薬を処方されるだろうとぼーっとしていると「酒さですね」と告げられます。
思い返せばたしかにここ数カ月、火照ったように不自然な赤みが目立つなと思っていました。しかし、単に数年間で蓄積されたニキビ跡がそうみせていると思っていたし、仕方ないことだとも思っていたんです。
酒さという病名は知っていたものの、症例写真としてあげられるような、想像しただけで辛く思う症状とはほど遠い状態です。男性医師いわく「毛細血管が拡張して赤みがでている」「少しぼこぼこと肌表面に凹凸ができている」「ニキビダニが悪さをしている可能性もあり」とのこと。
酒さの診断にショックを受けたと同時に、肌の赤みはニキビだけの影響じゃなかったのかと、理由がわかったことによる晴れやかな気持ちにもなりました。
7月|酒さ治療スタート
内服:ビブラマイシン
外用:アダパレン、ロゼックスゲル、ゼビアックスローション
スキンケア:ヒルドイド→コラージュリペアミルク
酒さの治療として、ビブラマイシンとロゼックスゲルが新たに加わります。ニキビ治療として使っているアダパレンとの併用OKということで、毎晩同じタイミングで塗布していました。
エピデュオのトラウマで新しいぬり薬に対する抵抗があったものの、ラッキーなことにロゼックスゲルの刺激感はゼロ! その反面、多湿の夏にもかかわらず皮むけするほどの乾燥が起こってしまいます。
初めは保湿剤として処方されたヒルドイドを使っていましたが、数日使い続けても乾燥が改善される気配がなく…… そもそも毛細血管の拡張がみられる酒さに血行促進作用のあるヒルドイドを使ってもいいのか? という疑問もあり、保湿のしかた(スキンケア)を見直すことにしました。
男性医師から「今使っているスキンケアは中止してください」といわれていたこともあり、どうしようかと考えを巡らすと、皮膚科で取り扱いのあるスキンケアアイテムなら使っていいかもという結論に至ります。そこで選んだのがコラージュリペアの乳液です。(※コラージュリペアの詳細は別の記事でご紹介します)
保湿剤をヒルドイドからコラージュリペアミルク(乳液)に替えると、皮むけ乾燥からみるみるうちに柔もちの健康肌に復活!
コラージュリペアミルクが切れてしまい、なかなか買い足す時間がとれなかった数日間でまた肌がごわつき調子を崩してしまいましたが、また使いはじめるといい調子に。
「酒さにはトラネキサム酸がいい」とも聞いていたので、これからも使い続けようと決めました。
~8月|ビブラマイシンがニキビに効果あり
内服:ビブラマイシン
外用:アダパレン、ロゼックスゲル
スキンケア:コラージュリペアミルク
ビブラマイシンがよく効いたのか、飲みはじめて約1カ月でニキビがずいぶんと減り、肌のデコボコした凹凸がフラットに。
生理前は特に荒れて化膿したニキビやどデカい赤ニキビ(爆弾ニキビと呼んでいる)が必ずといっていいほどできていたのが、小さな赤ニキビがポツンとできる程度にまで改善されました。
ここ数年間続けていたアダパレンによるニキビ治療よりも、格段によくなっていて感動する日々が続きます。
しかしビブラマイシンは抗生物質のため、耐性菌の出現を懸念して一般的には3カ月の服用とのこと。1カ月分ずつ処方されることから、いつもの3カ月に1回の通院ペースではなく1カ月に1回のペースで皮膚科に通い、3度目の診察でビブラマイシンの相談をしました。
このときの担当医(以前の男性医師ではなく女性医師)いわく「採血による肝機能のチェックがあれば続けても構わない」とのことですが、抗生物質を飲み続けるのは抵抗があるので、最後の1カ月分をもらって一時中止することを決めます。
8月末|赤みの悪化と思わぬ刺激感に疑問を抱く
内服:ビブラマイシン、漢方(白虎加人参湯)
外用:アダパレン、ロゼックスゲル
スキンケア:コラージュリペアミルク
酒さ治療をはじめてから3カ月目に入り、ビブラマイシンの服用が最後になる月。ニキビができにくくなり肌の調子はいい感じ。しかし落ち着いてきたと思った赤みが、なぜかぶりかえしてきました。
赤みがひどくなるだけではなく、これまで一度も問題なく使えていた日焼け止めが刺激になるように。すぐ洗い落としたくなる衝動に駆られるほどの、ヒリヒリとした刺激感にショックを受けます。洗い流したあとは、ほほ骨あたりでとどまっていた赤みが口角あたりまで広がり、ひどい見た目になってしまったのです。
ニキビ治療中も起こったことがない、使用経歴のあるベースメイクがヒリヒリしてしまうという新たな問題が発生したので、あらためて肌の赤みと向きあってみることに。3カ月目の診察で女性医師に解説してもらった「酒さとは」について思い返してみました。
- 酒さの原因は明確にわからず、複数の原因が重なって発症・悪化する
- 酒さは良い状態と悪い状態の波があり、日によっても時間帯によっても変わる
- 酒さの原因がわからない分、なにが悪化因子になるのかよく経過を観察するのが大切
- 人によって効果的な酒さの治療法は違うので、Aさんに効果があってもBさんには効果なしということがあり得る
わたしの酒さは毛細血管の拡張による酒さ。症状がひどくなる前後でなにが違うのか状況を整理してみると、酒さ治療として使いはじめた外用薬・ロゼックスゲルが容疑者として浮上します。
とはいっても冒頭でお話しした通り、酒さの治療をはじめる前から顔の赤みが気になっていて、その時点では酒さだと自覚していません。
- 酒さの治療をスタートして内服薬と外用薬を追加してから、ニキビと共に赤みも落ち着く
- しかしまたぶり返して酒さ治療前よりひどくなってきた
- いままで使ってきた日焼け止めがヒリヒリして突然使えなくなる
- 酒さ診断時の肌状況は毛細血管拡張+盛りあがりによる凹凸
これらの状況から、ロゼックスゲルはでこぼことした盛りあがりによる赤みに効いて一時的に赤みが抑えられたようにみえたものの、毛細血管拡張による赤みは残ったままであり、その赤みが悪化したと仮定しました。
これらは3度目の診察で受けた助言をもとに考察した内容なので、自己判断で治療内容を変えていいのか悩みましたが、ほかの理由が見当たらないことから、ロゼックスゲルのみ中断することにしました。(まったく推奨できませんが……)
ロゼックスゲルだけを中止した経過はこのようになりました。
- 中止1日目:全体的に赤みが広がったままだけど色は薄くなった
- 中止3日目:お風呂あがりでも赤みが目立たず日中も赤みと肌色の境目がやわらいでいる
- 中止4日目:目立つ赤みはほぼなし! ニキビ跡の赤みがちらほらあるだけで、ぶわっと広がる不自然な赤みはなくなった
- 中止5日目:突然刺激物となってしまった日焼け止めをぬっても問題なし!
日焼け止めをぬって問題がなかった勢いのままファンデをぬったところ、ここ最近で一番きれいに仕上がりテンション爆あがり! 肌がフラットになったことでチークがきれいにのるのがうれしすぎます。
クレンジング後も赤みが強まることなく、自然なスキントーンです。やっぱりロゼックスが悪さをしていたんだと確信しました。
数日後、ガイドラインが更新されてるとのうわさを聞きつけてチェックしてみると、
紅斑毛細血管拡張型酒皶に対する外用薬として,丘疹膿疱型酒皶に効果のある 0.75%メトロニダゾールゲル(*1)は丘疹膿疱(*2)に伴う紅斑の改善を認めるが,毛細血管拡張に伴う紅斑に対する有効性のエビデンスはない.
やはり考察通り、ロゼックスゲルは盛りあがりによる赤みには効果的である一方、毛細血管の拡張による赤みには効果がないとのことです。おそらく、盛りあがりが和らいだあともロゼックスゲルをぬり続けたことで、かぶれのような状態になったのかもしれません。
ちなみに処方された漢方・白虎加人参湯は、赤みが強いときに服用しても変化なく…… 赤みが改善されてからは一度も服用しておらず、女性医師がいうには「推奨する服用タイミングはあるけど、赤みが気になるときに飲んでもいいですよ」とのことなので、余りの数袋を外出先でのお守りとして持っています。
10月|現在とこれから
内服:なし
外用:アダパレン
スキンケア:コラージュリペアミルク+トゥヴェールのナノエマルジョン
ロゼックスゲルを中断して早数週間。赤みはだいぶ落ち着いて、以前のように入浴後や運動後などにぶわっと赤くなることがなくなりました。
しかし、酒さが完治したわけではなく、あくまでも症状が落ち着いている段階です。日によって・時間によって部分的に赤くなることもあるので、なにが赤みを誘発するのか、日々の肌コンディションを記録しながら、悪化因子を探っています。
現在は酒さ治療として使いはじめた内服薬と外用薬がなく、ニキビ治療薬のみ。3カ月間ビブラマイシンの内服を続けたおかげなのか、生理前でも大きなニキビができずに済んでいます。
夏の間はコラージュリペア1本で十分だったものの、9月下旬から湿度が下がってくると少し物足りなさのある肌感覚に。酒さ治療で中断していた、トゥベールのナノエマルジョンを再開すると元のやわらかな肌に戻ったので、バリア機能を意識したスキンケアが大事なんだなと改めて実感しています。
トゥヴェールのナノエマルジョンを化粧水感覚で使い、コラージュリペアミルクでフタをするスキンケアを続けたいところですが、気になるアイテムが2つあるんです。
1つ目は導入美容液である、ONE BY KOSE「セラムヴェール ディープリペア」。2024年8月にリニューアルし、三代目が発売されました。
酒さは超敏感肌といえる状態なので、スキンケアアイテムを選ぶときは、あらゆるテストをクリアしているかどうかが第一関門です。
セラムヴェール ディープリペアはどうかとチェックしてみると、アレルギーテスト済み・パッチテスト済み・スティンギングテスト済み・ノンコメドジェニックテスト済みにくわえて、無着色・弱酸性! コラージュリペア並みの敏感肌ウェルカムな処方に大感謝です。
セラムヴェール ディープリペアに注目した理由は、セラミドの生成を促進してバリア機能を改善する有効成分・ライスパワーⓇNo.11が配合されていること。
さらにコーセーの研究にて、うるおいのすき間を生み出す原因が、細胞間脂質のセラミドが形態変化した「悪玉セラミドⓇ」にあるということを発見。細胞間脂質の構成成分のひとつである遊離脂肪酸が離脱することで、セラミドが「悪玉セラミドⓇ」へ形態変化し、うるおいのすき間が生じていることが判明しました。
研究結果を踏まえた処方ということで、よりバリア機能改善がパワフルになったことが期待できそうです。
2つ目は松山油脂のMマークシリーズ「アミノ酸浸透ジェル」です。グリセリンフリーにこだわりのある方たちから支持を集めている保湿ジェル。わたしはグリセリンフリーよりも、オイルフリーに惹かれて注目してます。
角層の水分保持能力をもつ天然保湿因子のひとつであるPCA-Naや複数のアミノ酸、ヒアルロン酸など、バリア機能の正常化を目指す成分が配合されています。
超敏感肌といわれる酒さの肌には必要な成分ばかりで魅力的ですが、肌への浸透具合(肌なじみのよさからくる“浸透感”ではなく)はどうだろうというのがちょっと疑問です。
しかし自分の肌との相性やポジティブな感覚は、使ってみないとわかりません。ONE BY KOSEのセラムヴェール ディープリペアとの相性がイマイチであれば、松山油脂のアミノ酸浸透ジェルを取り入れようかと考えています。
さいごに
わたしの酒さは比較的軽度であるのが幸いし、約3カ月の治療でずいぶんと改善されました。次の診察までに経過をよく観察して、あらためて今後の治療方針を相談する予定です。
顔に限らず肌の血管が透けやすいこともあり、毛細血管の拡張が目立つのかな? とも思っています。薬はもちろん、皮むけと乾燥の副作用にはコラージュリペアミルクがなくてはどうしようもないくらい助けられました。
これからも肌のコンディションや季節にあわせたスキンケアの調整と、悪化因子の探りを続けていきます。